説明
Sigilは、EPUBファイルの作成、編集、検証を容易にするために開発されたオープンソースのソフトウェアです。これは、eBookのための最も一般的なフォーマットの一つです。ユーザーが異なる技術的スキルレベルでeBookに取り組むことができるように、WYSIWYG(What You See Is What You Get)エディタとコードエディタを組み合わせたユーザーフレンドリーなインターフェースを提供します。このプログラムは、デジタルブックのための最も一般的な標準であるEPUB 2およびEPUB 3をサポートしています。
Sigilの主な機能
- ダブルインターフェース:
- ビジュアルモード(Book View): テキストエディタのように視覚的にeBookの内容を編集することができ、コードの深い知識がなくてもテキストやフォーマットの調整が可能です。
- コードモード(Code View): HTML、CSS、および他のEPUBファイルへの直接的なアクセスを提供し、高度なユーザーのために正確な編集を可能にします。
- スプリットビュー(Split View): 2つのモードを組み合わせて、コードとビジュアルを同時に表示します。
- EPUB 2およびEPUB 3のサポート:
- EPUB標準に対応しており、作成されたeBookがKindle、Kobo、Apple Booksなどのほとんどのリーディングプラットフォームで受け入れられることを保証します。
- EPUB 3のマルチメディア(音声、動画)やインタラクティビティなどの高度な機能をサポートします。
- 構造管理:
- EPUBファイル(HTML、CSS、画像、フォント)をアクセス可能なフォルダ構造で整理します。
- 章、画像、スタイルシートなどのファイルを追加、削除、または名前を変更することができます。
- EPUBの検証:
- EPUBファイルがIDPF(International Digital Publishing Forum)の基準に準拠しているかを確認するための統合ツールを含んでいます。
- eBookリーダーとの互換性を確保するために、検証エラーを修正する助けをします。
- メタデータの編集:
- タイトル、著者、言語、出版社、出版日、識別子(ISBN、UUID)などの書籍情報を編集することができます。
- カバーやその他の重要なメタデータの追加をサポートします。
- マルチメディアサポート:
- eBookに画像、動画、音声、およびカスタムフォントを埋め込むことが可能です。
- インタラクティブで視覚的に豊かなおもちゃを作成するのを容易にします。
- スタイリングツール:
- eBookの外観をカスタマイズするために、CSSスタイルシートを直接編集します。
- テキスト、テーブル、リスト、および他の視覚要素のフォーマットをサポートします。
- プラグイン:
- 機能を拡張するためのプラグインのインストールをサポートし、フォーマット変換、コードのクリーンアップ、他のツールとの統合などを実行できます。
- プレビュー:
- eBookがリーディングデバイスでどのように表示されるかを確認するための統合ビューワーを含んでいます。
長所
- 無料でオープンソース: コストがかからず、コミュニティが改善に貢献できます。
- 柔軟性: 初心者(WYSIWYGモードを使用)及び高度なユーザー(直接コードを編集)に最適です。
- 完全なコントロール: EPUBの内容と構造を微調整することができます。
- 活発なコミュニティ: 定期的な更新を受け、フォーラムやGitHubのリポジトリなどでコミュニティからのサポートがあります。
短所
- 学習曲線: HTML/CSSの知識がないユーザーにとっては、コードモードでの編集は難しい場合があります。
- 高度な機能: 強力ですが、Kindleで使用されるMOBIなどの他のフォーマットへの変換をネイティブにはサポートしておらず、Calibreなどの追加ツールが必要です。
- インターフェース: 一部のユーザーにはインターフェースが古く見えるかもしれませんが、機能的です。